ジョーカーについて
映画『ジョーカー』の話。いやすごかった。
話題の映画を観ると、だいたい「面白かったなぁ」とは思いながらも
「まぁこんなもんか」という感覚が頭のどこかにありました。
当ブログでもいくつかほめちぎりまくった映画の感想を書きましたが、実はそのどれもが例外なくそうで
「いやー面白かった。でもまぁこんなもんか」という感覚がありました。
ただ、今回は例外。すごかった。「こんなもんか」感なしの映画『ジョーカー』
最低で最悪の、そして最高の映画でした。
あらすじ。
悪のカリスマ・ジョーカーの誕生譚。以上。
あらすじがとても単純だから意外と観やすいんですよね。難しそうな雰囲気がありますが。
よく「考えさせられた~^^」みたいな映画の感想ありますが、考えさせられる映画だけど、構造が単純でわかりやすい映画だったのでは?と思います。
だからこそ、これを観た後は誰かに自分の意見を聞いて欲しくなる。
なので話題が頻出。議論百出。という流れになっているのでは。
さすがはあの『ハングオーバー』のトッド・フィリップス監督といったところでしょうか。
知ってます?面白いですよね。『ハングオーバー』
あの何も考えずに見れる超おもしろコメディー映画
余談ですけどびっくりしましたよ。ジョーカーみたあとで知りましたから。ハングオーバーの監督だったんだ~って。
あの映画、考えてみたら結構複雑な因果関係で物語がすすみますが、観ててぜんぜん何も考えなくて笑えますからね。
さて、まず主演ホアキン・フェニックスの演技たるや。
『ジョーカー』通して作中に漂う絶望感・嫌悪感、普通にしてたら見るに耐えないすべての負の印象が、ホアキンの圧倒的存在感によって見るに耐えるものに昇華されてます。
いやその絶望感・嫌悪感・普通にしてたら見るに耐えないすべての負の印象はそもそもホアキンの演技に起因するものでもあるのですが。
ただ、それまで哀れでみじめな主人公アーサーが悪のカリスマ・ジョーカーになりつつあったとき。あの瞬間がすごいしびれた。
「この人がジョーカーになるの?ふーん」と思いながら見てたら
「うわっ・・・!この人ジョーカーじゃん!」と気づく瞬間があって
それがめっちゃくちゃカッコよかったんです。
この映画の感想で「アーサーがかっこよかった」という意見
逆に「とても悲しかった」という意見どちらもよくみます。
「かっこよかった」という意見は、もうそのままですよね。
ヒースレジャーのジョーカーを見ている時と同じ、悪のカリスマをみるピカレスクロマン的かっこよさ。
鬱屈していたアーサー・観客の気持ちを、最後にジョーカー爆誕!かっこええ~!という典型的カタルシス。
一方でアーサーの悲しさ。今回はアーサーの悲しさについて書こうと思ったのですが、すごい暗い話になりそうだし、ネタバレもせざるを得ないので違う機会に書こうかなと思います。
まぁネタバレして困る映画でもないんですが・・・まぁ一応企業ブログだから、一応ね。
いやーかなり話したいことがあるんですが、なかなかうまくまとまらず。書いては消してです。
映画批評って、個人が一人で意見をパーッと述べていくものですが
対談形式のものをみたいですね。
「自分はこう思った」「えっ?俺はこう思ったけど」「いやそれもわかるけど・・・」みたいな百出議論の議事録を読んでいたいなぁと思いました。
そういうメディアないですかね?