読んだ本の内容って忘れません?
秋。秋めいてきましたよ。
秋といえば読書の秋、ということで今日は本の紹介。
こんなこと、よくありませんか?
本屋で「明日から実践できる○○の方法」みたいなタイトルの本を見つけ「おっ、これはためになりそうだ!」
買って家で読んでみたらやっぱり面白くて
「よし、明日からさっそく実践してみよう!」
・・・と思って数週間。
家族や友達に「この本面白かった?」と聞かれ
「うん、面白かったよ。どういう内容かというと、えーとね・・・あれ?」
読んだときは確かに面白かったのに、役に立つ情報を手に入れたと思ったのに、あまり記憶に残っていない。
その本を読むためにそこそこ時間もかかっているのに、その知識を活かせないのは実にもったいない話です。
そこで今回ご紹介したいのが
読んだら忘れない読書術 | サンマーク出版
精神科医の著者が、読んだことを記憶に残す読書のやり方を紹介しています。
色々なテクニックが紹介されているのですが、多くのページ数が割かれている箇所が
「アウトプット」
読書の内容を10年たっても忘れないようにするには「一週間に3回アウトプットする」と書かれています。
人間の脳には、膨大な情報が絶えず流れ込んでいます。
そうした情報を全て記憶すると、人間の脳はたちまちパンクしてしまいます。
ですから人間の脳は、入力された情報のほとんどを忘れるように作られています。
正確に言うと「重要な情報」以外は、全て忘れるようにできているのです。
脳が「重要な情報」と判断する基準は2つ。
「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」です。
強烈なインパクトをもって心が動かされたような本であれば記憶は長持ちしますが
なかなかそんな本はありません。
人間の脳に流れ込む膨大な情報は、脳の「海馬」という部分に仮保存されます。仮保存。
「海馬」は短期記憶を管理する場所で、仮保存された情報は、1~2週間の鮮度しかありません。
そして、その仮保存期間中に何度か引き出された情報には、「重要な情報である」と判断し付箋をつけるのです。
この付箋がついた情報は「側頭葉」という場所に移動されます。
「側頭葉」は長期記憶を司る場所ですので、一度ここに入った記憶は忘れづらい記憶、となって長期保存されるのです。
つまり、本を読んで「海馬」に入った短期記憶を「側頭葉」に移動することができれば
10年忘れない記憶となるのです。
では具体的にどんなアウトプットをすればよいでしょうか。
まず、読みながらメモをとったりマーカーでラインを引くことがあげられています。
文字を目だけで追っているより、手を動かした方が脳の刺激になって定着しやすいそうです。
次に、本の内容を人に話すこと。
人は読書などによってインプットした知識を、今度は他人に「アウトプット」したくなりますが
読んだばかりでは頭の中でも記憶がごちゃごちゃで、思いつくままに話しても
聞いている方は「結局なにが言いたいんだ?」と思ってしまいます。
人に話すためには一度頭の中で情報を整理しなくてはいけません。
知識を自分の脳の中で反芻し、自分なりの切り口を見つける必要があります。
この作業により、知識は脳に刻み込まれるというわけです。
とにかく、本を読んだら誰かに話そう!!というわけですね。
この本ではほかにも
実際にどのように本を読んでいくか
どのような本の選び方をすべきか
電子書籍と紙の本の使い分け方、などが紹介されています。
ぜひご一読を!